専門の肝臓病医　宜保内科 消化器・肝臓内科クリニックのA型肝炎の説明です。

「肝機能異常」とは、血液検査で測定するAST、ALT、ALP、γGTPが異常な値を示している状態です。他の臓器の病気でも異常を示すことがありますが、肝臓の病気で異常になることが多いため、「肝機能異常」と表現されています。

かぜをひいたときや激しい運動をしたときにも一時的に上昇することがあり、「再測定したら全く正常であった」ということも少なくありません。しかし、B型肝炎やC型肝炎などのウイルス性肝炎、自己免疫性肝炎や原発性胆汁性胆管炎などの自己免疫性肝疾患が原因になっていることもあり、「たぶん大丈夫でしょ」と放置せずに精密検査を受けることが勧められます。

精密検査で先ず行うのは、血液検査と腹部エコーです。血液検査では、AST、ALT、ALP、γGTPを再測定するだけでなく、肝炎ウイルスマーカーや自己抗体などの特殊な項目を測定します。腹部エコーでは、肝臓や関連臓器を超音波で観察することで、血液検査では検出できない物理的な異常がないかを調べます。当院ではいずれの検査も対応可能です。採血は即日可能ですが、空腹時に行うことが望ましい腹部エコーは日を改めることがあります。