- 汚染された水や食物を口にすることでE型肝炎ウイルスに感染し、急性肝炎を発症します。
- 主な症状は熱やだるさですが、黄疸(白目や皮膚が黄色くなる)がみられることもあります。
- 感染リスクの高いブタ、イノシシ、シカの肉を食べる際は、しっかりと火を通しましょう。
E型肝炎とは、E型肝炎ウイルスの感染により発症する急性肝炎です。免疫が抑制されている特殊な場合を除き、基本的に慢性肝炎になることはありません。
主な症状は熱、だるさ、食欲不振などで、かぜに似ています。ただ、かぜと異なり、白目や皮膚が黄色くなる「黄疸」という症状が出ることもあります。発症した場合の特効薬はなく、治療は安静が基本です。致死率の高い劇症肝炎に発展することがあるため、その危険性が高い場合は入院が勧められます。
以上はA型肝炎とほとんど同じですが、数少ない違いは「ワクチンがない」という点です。E型肝炎にはワクチンがないため、感染リスクの高い食べ物への注意が大切です。E型肝炎ウイルスはブタ、イノシシ、シカなどの生肉を介して感染することが多く、これらを食べる場合はしっかり加熱する必要があります。表面だけ焼いても不十分ですので、中までしっかり火を通しましょう。北海道や東京都からの報告が多いですが、長野県でも毎年報告があります。